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ひめじ芸術文化創造会議

公開日時 : 2018年12月05日

来春出馬予定の市長候補・飯島よしお氏に文化政策についてアンケートを行いました。有権者の皆さまは、ぜひ、両候補者のアンケート結果を比べて来春の投票に参りましょう。飯島候補には、ご多用のところ雑多な質問にも快くご回答いただき誠にありがとうございました。

市長候補・飯島よしお氏に聞く姫路の未来 〜 文化政策

文化政策について

ソフト面のこと

姫路市民の文化性(特徴)はどのように捉えているか。また、それを活かした人材の発掘・養成はどのように実現できるか。

姫路は、江戸期より、能や茶道など日本トップレベルの伝統文化を持っていました。姫路市民は、その姫路の伝統を受け継いでいます。

このため、市民の文化のレベルがとても高いと思います。さまざまな文化サークルも活動が盛んです。

人材の発掘・養成についていえば、高等教育機関や民間団体やサークル、そして市役所などの行政がそれぞれの役割分担で担うべきものだと思います。

「世界都市姫路」を目指します。それには文化の振興が欠かせません。

姫路市役所も積極的に文化活動を支援し、文化を担う人材の発掘・育成に努めるとともに、姫路を訪れる国内外の方々に、姫路の文化を楽しんでいただき、高い評価を得ていきたいと考えます。

姫路市に芸術大学や大学の芸術学部を設置・誘致するアイデアについては、どう考えるか。

一般的には、大学等の高等教育機関の誘致は、若者を全国から姫路に集めることになり、地域活性化の起爆剤になると思います。

新しい文化コンベンション施設とのコラボレーションを図る観点から、既存の高等教育機関(大学など)に、文化芸術の機能を付加することも積極的に要請していきたいと思います。

そのように培われた姫路市民の創造性は、どのような形で発揮されるべきだと考えているか。

歴史が培った姫路の創造性を発揮するためにも、人材の発掘・養成を行い、文化活動の質と量を高め、世界に発信していくべきです。このため、新たな文化コンベンション施設は、文化創造の拠点として重要です。

姫路市民の創造性を開花させ、姫路発の文化を世界に向かって発信していくために、姫路市役所として積極的に支援していきたいと考えます。



ハード面のこと

市内のさまざまな施設やスポットについて、残すべきもの/改めるべきものについてどのように考えているか。

野里、小利木町、網干などの町屋や街並みなど、古いものを大切に利活用し、それらを磨き上げ、観光拠点、文化の拠点として新たに全国にアピールしたいと考えます。日本トップレベルのポテンシャルを活かします。



播磨広域の自治体連携について

自治体間連携の施策一般について

播磨の独自性・アイデンティティはどのようなものであると捉えているか。

播磨は、豊かです。

天気がよく、食べ物もおいしく、産業が盛んで、観光資源に恵まれています。そして、文化活動やボランティア活動など、人々の地域社会との関わり方が多様かつ盛んで、文化レベルも高い地域です。日本一豊かです。

このように、海青く山青く空青い播磨の独自性・アイデンティティは、「豊饒の国」の豊かさだと思います。

自治体間での役所職員の協働については、どのような課題があるか。

人口減少・高齢化を克服する制度として、私は国に働きかけ「連携中枢都市制度」をつくりました。この中で、各自治体の役所職員の協働が進められています。

何よりも大切なのは、播磨が生き残りをかけて住民のために人口減少・高齢化を克服していく、播磨の日本一の豊かさを磨き上げてゆくことを、目指すべき目標であるとの価値観の共有が、それぞれの役所職員にとって必要です。

このためには、姫路市がリーダーシップをとることが、自治体間での役所職員の価値観の共有を進め、広域連携を推進していく点で最も重要と考えます。

各自治体で行われている大小様々なまちづくり・まちおこし企画(官民)を連携させる方策はあるか。

たとえば、銀の馬車道や播但線沿線、姫新線沿線、姫路―赤穂の海の道、蠣の道などといった統一的なテーマで行う観光や食文化の連携が必要と考えます。

音楽や伝統文化、祭り文化のテーマでの情報発信も、連携の対象として考えるべきだと思います。

これらの中で、大小のまちづくり・まちおこし企画を連携できるように、姫路市がリーダーシップをとって取り組みます。

姫路生まれの「連携中枢都市制度」を活用すれば、国の財政支援を受けられますので、国ともしっかり連携していきます。

姫路市民にとって、広域連携がどのようなメリットをもたらすと考えているか。

私は副市長の際に、「連携中枢都市圏制度」を国の友人に働きかけてつくりました。そして、姫路市は2015年全国で初めて、播磨連携中枢都市として国から指定されました。姫路生まれの連携中枢都市です。

この「連携中枢都市制度」は、若者の雇用の場をつくり、都市の魅力を向上し、姫路を含む播磨広域圏から人口を東京など大都市圏に流出を防止する「人口のダム機能」をつくるものです。

たとえば観光分野では、播磨の観光資源をお互いに補い合うメリットがあります。

公共交通でも、バスや鉄道が広域的な連携を図るメリットがあります。

企業誘致でも、自治体を超えた圏域全体の雇用増や経済効果などもあるため、連携するメリットがあります。

福祉でも、特に高齢者や障害者福祉の播磨の自治体間の協働による推進を図れます。

また、何よりも祭り文化や伝統文化をはじめとする文化の振興を広域連携で行うことを通じて、播磨人としての誇りやアイデンティティを確立するメリットがあります。この点でも、新たな文化コンベンション施設は重要な役割を果たします。

播磨圏域以外の(遠隔地との)新しい連携は考えているか。

まずは、播磨圏域の連携をしっかりさせ、播磨連携中枢都市圏を全国的に認知させるべきです。その後に、新たな課題として、播磨圏域以外との連携を検討すべきと思います。



連携中枢都市圏構想について

(都市圏構想)連携項目のなかで経済・医療・文化など挙げられているが、優先順位はどのように考えているか。

経済・医療・文化などすべてが重要です。私が副市長のときに、国の友人に働きかけて、国を動かし、この「連携中枢都市圏制度」をつくりました。

この制度の目的である「地域から人口の東京一極集中を防ぐ人口のダム機能を発揮する」ためにも、すべての項目において広域連携を進め、雇用の場と都市の魅力を高め、全国から若者などを播磨圏域に集めてくる仕組みづくりを進めるべきと思います。

劇場施設を含む市内の文化施設を広域連携の枠組みで活用するアイデアはあるか。

姫路市以外の自治体にも、広域的に新しい文化コンベンション施設などを積極的に利活用していただけるような工夫をしていきたいと考えます。

播磨連携中枢都市圏の最も重要な役割のひとつとして、位置づけるべきと思います。

交通網の再編・再整備についてはどのように考えているか。

高齢化が進む中で、公共交通の役割は極めて重要です。

このため、バスなどで広域的な交通網の再編・再整備を、これまでの前例にとらわれず抜本的に進める必要があります。

路線バス以外にも、コミュニティバス、デマンドバス、社会福祉協議会の買い物支援バス、ボランティアの運転サービスなどを組み合わせて、再編を図るべきと思います。

この点では、鉄道等との有機的な連携が求められます。

また、姫路駅前のバスターミナルのかっての利便性を取り戻します。

広域連携で、交通網の再編に取り組む視点も重要です。



駅前周辺エリアについて

新施設について

新施設は市民(または播磨地域の人々)によってどのように活用されるべきだと考えているか。

市民(または播磨地域の人々)に、文化を楽しむ豊かさや、文化を担う人材を育む拠点として、活用していただきたい、と思います。

このため、姫路市がリーダーシップをとり、各市町と連携を進める必要があります。また、文化の振興を播磨広域連携都市圏の重要事業としてとらえるべきものと考えます。

建設予定の県立病院と新施設の関係性について、どのように考えているか。

新しい県立病院でのロビーコンサート等、文化コンベンション施設との相乗効果が生まれるように考えて行きたいと思います。

ホスピタル(病院)は、ホスピタリティ(もてなし)と語源が同じ。

このことをコンセプトに、県立病院と文化コンベンション施設との連携を進めて行きたいと考えます。



中心市街地について

市内の様々な文化施設(文学館・美術館など)を観光資源として活用するアイデアはあるか。

市内の様々な文化施設(文学館・美術館など)を観光資源として活用するため、周遊するルートを設定し、公共交通手段をつくりたいと思います。

また、その展示や館蔵品を国際的な観光に耐えるレベルにしたり、外国語の解説などの工夫も必要です。

夜間景観を含む、駅前のナイトシーンを活性化するアイデアはあるか。

姫路駅前だけでなく、市内各所のスポットで、一年を通じて「夜景が日本一の街」にしたいと考えます。

観光資源としてとらえるだけでなく、姫路は、関西でも有数のエネルギー都市(発電やガス供給)であることも、あわせてPRしたいと思います。(福井の原発立地地域を除けば姫路は関西一のエネルギー供給都市)。

(新施設を中心とした)エリアマネジメントについて、どのように考えているか。

文化コンベンション施設や新病院ができることにより自動車の交通の混雑がないように、万全のエリアマネジメントが必要です。

姫路駅から700メートルある文化コンベンション施設への駅からの人の移動アクセスなど、新病院との関係等を十分に検討し、特に交通弱者に配慮して解決していく必要があります。

病院としての機能、文化コンベンション施設としての機能を、それそれが損なうことのないエリアマネジメントに全力で取り組みます。



その他、地域について

現・文化センターの跡地利用について、どのようなアイデアがあるか。

文化センターの跡地利用は、手柄山が「国際的な水準のスポーツの拠点」というコンセプトの中で、市民のニーズを把握し、民間の知恵も活用し、検討していきたいと考えます。

開発・環境保全・防災のバランスはどのように考えているか。(特に、広峰山の太陽光プラント計画について)

開発・環境保全・防災のバランスをとって、まちづくりを進めたいと考えます。28年間の国の役所(自治省・総務省)での行政経験を活かします。

一般的に、メガソーラー発電は、防災等の観点から、県とも連携して適切な規制・管理が必要と考えます。必要に応じて、厳格な条例の制定も進めます。

合併によって編入された地域と、旧来の市街地との経済・文化・産業面での格差をどのように考えているか。

合併によって編入された地域と、旧来の市街地との経済・文化・産業面での格差は大きな問題と思います。

人口減少・高齢社会において、53万市民が等しく「住みなれた地域で安心して暮らす」というニーズに応えるようにすることが何よりも大切です。

このため、姫路駅前だけでなく、合併町を含む市内全域がそれぞれの個性に応じて、均衡ある発展を遂げることが必要だと考えます。

「光の当たらないところに光をあてていく」ことこそが、行政の役割であると信じます。



その他

市長として実現したいことは何か。(それは他の誰にもできないことか。どのように作用し、どう実現するのか)

国とのパイプや28年間の国(自治省・総務省)での地域活性化の行政経験、そして姫路市内をママチャリの自転車で回りつくし「地域の声なき声」に耳を傾けてきた体験を活かし、次の施策を進めたいと思います。

次世代の姫路市が目指すべき都市ビジョンはどのようなものだと考えているか。(子育て支援に力を入れる明石市や、「ブライダルシティ」高砂市など…)

私は自治省・総務省で、全国の自治体で仕事をし、地域活性化のお手伝いをする中で、姫路のポテンシャル、発展可能性が日本一であることを確信いたしております。(天気がよい、産業の活力、食、世界遺産など観光資源どれをとっても日本トップレベル。豊かさが当たり前の姫路)

この姫路の「日本一の豊かさ」を磨き上げて、いろんな点で日本一を目指して行きたいと思います。

たとえば、次のような姫路市の都市ビジョンに力を入れたいと思います。

行政改革(人・金・物の無駄の解消、組織再編…)について、どのようなビジョンを持っているか。

私の国での28年間の行政経験を行政改革に活かします。ママチャリの自転車で市内を回り尽くした市民目線で、徹底して無駄のない行政改革・組織再編を進めます。

市民目線の普通の市民による委員会である「姫路未来会議」で、市民の感覚から無駄を省く提言いただき、大胆な行政改革に活かします。

その際には、「市役所は市民にとって役に立つ所」という文字通りの市役所に変え、しがらみなく「声なき声」を代弁する市政をつくりあげていきたいと思います。

江戸時代の姫路が誇る偉人「河合寸翁」がやったように、心のこもった行政改革を市民の目線で進めます。

人口減少(転出超過)への対策はあるか。特に若い世代の転出を阻む(または転入を促進する)アイデアはあるか。

今の姫路の転出超過を解消します。全国から人の集まるように姫路の魅力を高め、転出超過を是正したいと思います。そのためには以下の政策を進めます。

飯島候補には、ご多用のところ雑多な質問にも快くご回答いただき誠にありがとうございました。

文責
月ヶ瀬 悠次郎

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