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第16回座談会・記録ノート

公開日時 : 2018年02月27日

2018年02月21日[水] 20:00より、姫路城下町ギルドにて開催されました。「市民文化の醸成のために」と題して、指定管理者と市民の関係性や、広く市民が参加できるシンポジウムの開催などについて話し合いが行われました。

(仮称)姫路市文化コンベンションセンターの指定管理者と市民との関わり方

劇場施設とコンベンション施設を併設した大規模の施設の管理と、大小様々なコンベンションを誘致を一手に引き受けられる企業は、そう多くないでしょう。幾つかの大手企業が候補に挙げられますが、彼らに施設管理を委ねる上で幾つかの懸念とアイデアが提起されました。



施設の(経済的・社会的…)利益は地元民が享受すべきだ

一般に「地方創生・地域活性化の名のもと、東京(政府)から地方都市に対して助成金が与えられても、地元企業では大掛かりな事業を行うことができず、結局は東京の大手企業が請け負うことになり、助成金は再び東京に帰ってゆく…地方は対して潤わない(どころか、負債を抱えることになる)し、いつまでも自主的に事業を行えないまま…」という構図は、どこの地方においても繰り返されてきた悲劇です。

今回の新施設に関しても、「東京の大手企業がやってきて派手な事業を行い、彼らが稼ぐだけ稼いで立ち去ったあとで市民に残されるものは廃墟と化した巨大施設だけ…」という事態は、最も回避すべき未来の一つではないでしょうか。

予算を市・市民が自由に(納得できるように)使えることや、(対価を払って大手企業に協力してもらうにしても)市・市民がノウハウを吸収できることは、私たちにとって非常に重要な条件です。



利益とノウハウを受け取れる関係づくり

地元にある既存の(例えば、姫路市文化国際交流財団のような)施設管理組織では、新施設の管理者になり得ないという前提も、確認が必要です。

座談会で提案されたアイデアの一つに、「地元の組織が管理を行い、能力が不足する部分を大手企業(の子会社)に下請けとして入ってもらう構図」があります。こうすることで、責任と権限の重要な部分を私たち地元側が持っておくことができるかもしれません。



会議の運営方針について

顧問の立花晃氏より、前々回座談会で提案された「3つのアプローチ別の運営方針」について、さらに進んだ提案が行われました。



学術研究的アプローチ

当会議で挙げられた提案を、より有効な政策提言として発信できるよう、学術的な裏付けを得ようとする試み。将来的には、研究結果を学術論文としてまとめ、学会発表を行うことも目指します。



アクター的アプローチ

単なる批評家ではなく、実践者としての側面も強化します。施設利用の具体的な提案や、文化活動の実践などを積極的に行います。会議委員らが個々に行っている文化活動も互いに協力することで成果を高め、また(これまで行えなかったような)新たな企画を実施していきます。

また、イベント会社・文化芸術諸団体・地銀関係などの実務者らと問題点や技術的課題を共有し、協力しながらそれらを解決していく役割を担います。



中間支援組織的アプローチ

文化芸術団体間の調整や、技術的なアドバイスを行います。将来的には、文化芸術に関わる学校を設立したいと考えています。



座談会の分化とシンポジウムの開催

当会議の議論が深化する一方で、置き去りにされがちになっている「広く市民の声を意見集約する」活動も行わねばなりません。そのためにも、(この提案も含めた)会議の運営方針を検討する場と、市民が意見を述べあう場を分ける必要があるでしょうし、あらためてシンポジウム開催を検討する必要があるかもしれません。



「姫路学」研究の重要性

前回、ゲストの立花江津子氏に指摘されたように、姫路・播磨にまつわる歴史・風俗史や城郭建築などを専門的に研究する機関が必要かもしれません。「姫路らしさ」「播磨らしさ」を知ることなく、「姫路らしい」「播磨らしい」文化を作ることは不可能でしょう。



座談会の整理

開催時間の遅さや多岐に渡る議題など…いくつかの問題を解決するために、前半(広く意見交換を行う会)・後半(会議委員のみで運営を話し合う会)の二部会とすることも検討されています。

出席者(敬称略)
今里 あけみ 立花 晃 芦田 檀 高巣 恵 上田 成昭 橋本 英司 月ヶ瀬 悠次郎
記録
橋本 英司
文責
月ヶ瀬 悠次郎