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第14回座談会・記録ノート

公開日時 : 2018年01月31日

2018年01月24日[水] 20:00より、姫路城下町ギルドにて開催されました。「…らしく使う」と題して、施設の利用について具体的な想定を交えてディスカッションしました。

当会議の在り方について

文化活動を支援する団体として

当会議の目的は、単に「姫路市の新しい文化コンベンションセンターのことを話し合い、行政に提言を行うこと」だけではありません。将来に渡って姫路市民の文化水準が向上し、豊かな生活が営まれる土壌づくりも大きな目的の一つです。

そのためには会議メンバー自らが文化芸術の技術や知識の研究・蓄積を行い、それらを惜しみなく市民に開陳すること。あるいは、積極的に市民の芸術文化活動に支援・アドバイスを行うことの必要性が提起されました。(遠い目標としては、単に技術を教えるだけではなく社会人としての役割や経営についての教育も行う機関として、芸術大学を市内に設立することなども挙げられました)



3つのアプローチ

上記に関連して、当会議の在り方について3つの項目に分けて考える提案がなされました。

『学術的アプローチ』…専門的な見地からエヴィデンスに基づいた研究を行い(また、必要に応じて外部の承認を得ながら)、政策提言を行う役割。

『アクター的アプローチ』…コンベンションのビジネス的な側面に関わったり、施設運営に必要なコンテンツをクリエイティブな立場から提供する役割。

『中間支援的アプローチ』…姫路内外の文化芸術団体間の調整や、技術蓄積を行う、事務運営的な役割。



発言の主体を明確にすること

当会議は(発足時の経緯から)長らく無記名で情報発信を行ってきました。しかし、具体的なアイデアを公開する際には提案者の権利を保護する必要性であること、また文化振興と同時に著作権に対する意識を向上させる必要性があること…などを鑑み、匿名のまま会議運営を行うことは適切ではないと判断いたしました。

今後は座談会やその他の会議の議事録・記録を公開する際には、当会議の構成員に限って出席者を開示致します(一般参加者は任意)。また、クリエイティブなアイデアについてはクリエイティブ・コモンズの指針にしたがった公開方法なども検討していくことになりました。



新施設を活用した文化事業の提案

例1.「アニメ×ミリタリー」イベント

概要

最近は「ガールズ&パンツァー」や「艦隊これくしょん」などの人気の高まりを受けていますが、このようなアニメーションとミリタリー(自衛隊)を関連付けたイベントを行うことを想定した企画が提案されました。



利点・強み

アニメファンの間では、純粋にアニメ自体のストーリーやキャラクターへの興味以外にも、劇伴音楽・挿入歌やロケーション、声優など…関心事が多岐にわたっています。これらの幅広い関心を持ったファンへの働きかけを行うに際しては、新施設の「劇場・野外ステージ・展示場などを同時に展開できる」という強みは十分に開催を正当化できるのではないでしょうか。

また、陸上自衛隊の駐屯地を有している播磨・姫路は、他地域に比べて、彼らの協力が得やすい可能性もあります。



課題

大型のイベントを行うに際しては、無料/有料エリアの線引きを行う必要があります。「大・中・小の劇場入り口の改札以外の線引きを行うことができるのか」という問題が指摘されました。



例2.「アイリッシュ音楽」イベント

概要

関西ではアイリッシュ音楽のプレイヤー数は少ない(一人のミュージシャンが幾つものバンドを掛け持ちするようなことも多い)が、ファンは多いようです。緑のパレードで有名なセント・パトリックス・デイの催しは、世界中で開催されているけれど、日本ではまだまだ知られていません。



利点・強み

パレードと音楽イベントを同時に行えるのであれば、日本におけるセント・パトリックス・デイの聖地になるかもしれません。

複数バンドの共演や中・小ホールでそれぞれのライブを同時に行うことができ、物販や野外イベントも行えます。この点は、(アイリッシュに限らず)バンド単位ではなく音楽ジャンルという単位でイベントを行うに際しては強みになるかもしれません。



例3.「手作り雑貨&癒やし」イベント

概要

手作り雑貨イベントは人気があり、あちこちで大小様々なイベントが開催されています。関西では、インテックス大阪などでも大型のイベントが行われていますが、それと同規模のイベントを行うことが可能です。



利点・強み

播磨では古くからアート・クラフト・工芸・産業…様々なステージで「ものづくり」が行われているので、大型の会場を埋めるだけのコンテンツが集まりそうです。



参加者からの提案・意見

伝統工芸とホビークラフトを同じ場所に共存させることは難しいかもしれません。ただし、若手作家の登竜門的な位置づけであれば可能かも…

どちらかというと「癒やし」というテーマに寄せたイベントのほうが、独自性や多様性が生まれるのではないでしょうか。



例4.「Into Infinity / 初音ミク」イベント

概要

LAのネットラジオとクリエイティブ・コモンズが共催する「Into Infinity」と、日本のバーチャルアイドル「初音ミク」を世界に先駆けて開催。初音ミクオペラ「THE END」やその他のVOCALOID関連のライブを同時に行い、またインターネットを用いて世界各地のイベント会場を結んだ相互配信を行います。

詳しくは、後日の別途レポートにて。



番外.コンテンツづくりに関する考察

「こと・ひと」化する「もの」

コンテンツは人々に関心を持たれなければなりません。「人間は、人間にこそ興味を持つ」という古代ローマの成句を元に「もの」を「こと・ひと」化することが有効ではないか、という提案がなされました。



施設自体の「こと・ひと」化

新施設に関しては、姫路市内外の人々に対して(ポジティブな)イメージ付けが進んでいません。そこがどういう施設であるのか、それが建つことによってどのようなメリットがあるのか、そこに行けばどういう体験ができるのか…というようなイメージを「こと・ひと」化することで人々に広く理解させることができるのではないでしょうか。

具体的には、新施設が完成するまでのできごと(当会議の活動も含めて)をストーリー化したムービーや、完成した施設の職員を主人公にしたWEB漫画などが提案されました。



次回会議に向けて

日時・会場

次回の座談会は2月7日(水)20時から、姫路城下町ギルドにて行います。参加費は500円(飲み物付)です。



ゲストコメンテーター

次回は、姫路市在住のステンドグラス作家・舞台美術家である立花江津子氏をお招きしています。市民の芸術文化水準を向上させるための様々な提案を行われてきた経験から、「これまでの文化事業の問題点や反省点」「現在の課題と光明」などについてお話いただきます。

出席者(敬称略)
月ヶ瀬悠次郎、芳賀一也、立花晃、芦田檀、花柳沐香、高巣恵、篠原加奈恵、橋本英司、他
記録
橋本 英司
文責
月ヶ瀬 悠次郎
資料
議事録