ひめじ芸術文化創造会議 のWEBサイト

シェア

ひめじ芸術文化創造会議

公開日時 : 2017年07月27日

2017年07月26日[水] 19:00より、姫路城下町ギルドにて開催されました。「私たちに、いまからできること」をテーマに自由にディスカッションを行いました。

第3回座談会では、様々な方…特に初参加のタレントマネジメント・日本舞踊家・飲食店経営者・大学生・etc…の幅広い視点で意見が交わされ、長丁場となりましたが非常に有意義な会でした。

初参加の方にも流れがわかるように、簡単な資料をお配りし、3月から6月の間に具体的に何処が変わったのかをスライドで設計図を重ねながら振り返りました。



劇場立地・運営

通路

駅から劇場までの道中に「わくわく」感が欲しい。

「姫路版Walk of Fame」「播磨の物語を描いた襖絵を並べた渡り廊下スタイル」など。

なるだけ縦割りではなく、包括的に考える枠組みが必要。



タクシー乗り場

タクシー乗り場はどこにあるのか?

南西のロータリーがタクシー乗り場かな

将来的に無人タクシーの運用も考える必要がある。



1号公園

仮設テントを建て、申込制の露店ができたらよいのではないか。



飲食

幕間にコーヒーなどが飲めるホワイエ内のスタンドバーが欲しい。



施設内の商店・テナント

コンビニが入るという噂が…

人が行き交う状況でなければ、普通の店では経営が成り立たない。



隣接の県立病院(建設予定)

県立病院のレイアウトや運営についてはどうか?

姫路市(劇場)側がある程度まとまらないと、県側は何も決められないのではないか?



劇場の営業時間

閉まる時間が早いのではないか。仕事終わりの稽古や、夜に公演する演目ができないため、0時過ぎまでは劇場を使えるようにしてほしい。



宿泊施設

観客の利用、演者・スタッフの利用。



運営

市民が使うだろうか?

やれば来るというものでもないのでは?

「仕事帰りにちょっと舞台を見てから帰る」というような習慣がない…という点で、姫路市民の劇場への意識は低い。「あっちの方(駅東700m)で何かやってる」からといって、「行ってみよう(お金を払おう)」となるとは限らない。

市民の自主事業で2,000席の大ホールを使うことは、現状では滅多にないのではないか。

例えば「市民ミュージカル」のような名目で出演者の数を増やしてノルマを割り当てることで座席を埋めようとする場合、出演者には当然プロ意識がないので、友人らに無料でチケットを配布してしまう。そうすると、「芝居はタダで見るもの」という意識が世間に定着し、劇場のプレミア感が低下する…という「やればやるほど街の文化度が下がる」ダメ文化事業になりがち。

市民活動しやすい中・小ホールは回転率をあげる必要がある。



プレオープン・習熟期間

劇場のオペレーションは複雑なので、プレオープンとグランドオープンの間の習熟期間が必要になるだろう。

この間に「クォリティの低い施設」という印象が広まらないか心配だ。



管理

文化施設(中・小劇場+稽古場)とコンベンション施設(大ホール+多目的ホール+会議室)という区切りで管理者を分割するらしい。

大ホールと中・小ホールの運営が異なるのはどうなのか。

大型の劇場は、スタッフも多く必要になるがコストはどうか。

常駐の人員を増やすとコストがかさむため、劇場の公演数が少ないと割に合わないのではないか。



人的資源

演者や舞台を支える技術スタッフの養成も必要。

市内に演者やスタッフを養成するような

若者を対象とした劇団や技術者養成学校を作ってはどうか。

彼らの生活や将来をどこまで保証できるのか。



市民の文化度を向上させる

市内の小中学生を招待して、クラシックコンサートなどを聴かせるとか

ただ劇場に座らせるだけで良いのか。

鑑賞の仕方や面白さを事前に学んでからのほうが、理解が深まるのではないか。

そもそも先生や親が理解していないのに…(以下、鶏卵論)



市民の手で運営

市外の大手会社が統括することになるかもしれないが、できるだけ管理は姫路市民の手で行いたい。

市の指定管理業者と市民が連携して、運営に対する発言権を確保しておかなくてはならないのではないか?

劇場の設計やレイアウトに具体的な発言ができる建築・デザインの知識・技術を持った市民に参加してもらいたい。



大・中・小ホール

ホール設備について

ホワイエの広さは十分か?

グッズ販売やチケット引き換えする場所がないのではないか。

クロークはあるのか?



劇場設備

スッポン付き花道が欲しい

仮設でつけることはできないか

「何にでも使える」=「何にでも使いにくい」とはならないか

例えば「和・洋」ハッキリさせたほうがいいのではないか?

和物・洋物のそれぞれの使用率や満席率を求める側が調べるべき。

セリの場所は?図面では随分ツラに近いが…

まだ決定していないはず



大ホール

市の説明する使途が不明瞭。「何にでも使えます」=「何にも使いにくい」の臭いが…

それなら、例えば日舞に特化するなどして、独自性を出すべきだ。

「それ以外のものには使いにくい」ということの責任を取れるのか。(その特化対象が必ず頻繁に利用すると言えるのか)

本当に2,000人収容の規模が必要なのか?

「キャパ2000」の根拠は薄く、「2000ありき」感は否めない。

ただ、決まったものは受け入れて活用する柔軟さも、文芸側も持つべきだ。

生音コンサートの限界は1,200~1,300人程度と言われている。

必ずしも生音にこだわる必要はないが、特色として打ち出せた可能性がある。(タラレバ論)

現在、大ホールは音が響きやすいクラシック向けの構造

講演会やストレートプレイには不向きだが、緩和・融和策(着脱式の残響装置)はないだろうか

舞台に高性能なビデオカメラを埋め込めないだろうか。舞台ツラに添ってレールを設置し、そこをリモコン操作で走らせることができるカメラなども良い。

興行主にとって、ステージの映像は収益の一つ。ダイナミックな映像が撮れることは、興行主にとっては「姫路で興行を行う」魅力の一つになり得るのではないか。

VR(AR・MR)への親和性など、今後の技術革新を受け入れやすい仕組みを考える必要があるのではないか?

既存の劇場の概念を超えた発想も必要。



中ホール

市民活動の場としての役割が強いが、大ホールと同じく使途の幅が広すぎる。



4階の会議室

コンベンション施設だが、ホテルの宴会場のような構造なら、ここでも簡単なショーなどはできるだろうか。



コンベンション施設

イベント企画

姫路の伝統産業の展示会をしてはどうか。

姫路で姫路の文化を発信しても意味がない。姫路の文化は姫路の外で、姫路では姫路以外の文化を。

市外の企業がコンベンション・イベントを行い、市外の人が集まるのベスト。コンベンションは第一・二次産業ではなく第三次産業的発想が必要ではないか?

とは言え、外の企業にとって姫路で展示会を行うメリットがあるだろうか?

税率が低くなるとか?



市民活動(練習場・リハーサル室)

市民サロン

市民交流の場になりえるだろうか?

資料室を作って、楽譜などを閲覧できる図書館にしては?

電子化してクラウド保管しておくほうが良いのではないか?紙媒体を大量に置いておくメリットが薄いのでは?

記録
橋本 英司
文責
月ヶ瀬 悠次郎

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスこの記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。