役員の活動/万博会場における文化的交流と観月の夕べ

公開日時/2025年10月10日

役員の活動/万博会場における文化的交流と観月の夕べ - メインビジュアル

文:月ヶ瀬悠次郎 月ヶ瀬悠次郎

2025年10月7日(火)、大阪・関西万博会場内(大阪市)において、三宅善信師のご招待により観月の集いを行いました。芸文会議からは月ヶ瀬悠次郎代表および上田成昭幹事が参加し、同行者として大阪大学大学院教授・永原順子氏が加わりました。

2025年10月7日(火)、大阪・関西万博会場内(大阪市)において、三宅善信師のご招待により観月の集いを行いました。芸文会議からは月ヶ瀬悠次郎代表および上田成昭幹事が参加し、同行者として大阪大学大学院教授・永原順子氏が加わりました。通常では得難いVIPパスと各館での特別対応をご手配いただき、まずもって三宅師のご厚意に深く感謝いたします。

当日は午後に入場し、まずルクセンブルク館を、続いてサウジアラビア館を見学しました。いずれも三宅師のご縁による配慮によってVIP待遇での入館となり、現地スタッフの丁重な案内を受けました。混雑下でも落ち着いて展示の意図を汲み取ることができ、見学の質が大いに高まりました。

ルクセンブルグ館に設置された浮遊感のある4面(天井・床・壁2面)モニターに映し出された「Doki Doki – ときめくルクセンブルク」テーマロゴ/撮影:上田成昭幹事
ルクセンブルグ館に設置された浮遊感のある4面(天井・床・壁2面)モニターに映し出された「Doki Doki – ときめくルクセンブルク」テーマロゴ/撮影:上田成昭幹事

ルクセンブルク館では、高精細映像と音響を軸に、同国の街並みや生活文化、技術・環境への視点を多面的に提示していました。光と映像による没入的な体験を主旋律とし、循環や再利用を意識した意匠が随所に見られ、来場者が歩みとともにルクセンブルクへの理解を深めていく構成が特徴的でした。華美に偏せず、国のスケール感と市民の生活像を結ぶ組立が印象に残りました。

サウジ館職員(左から2人目)からマシュラビーヤについて説明を受ける三宅善信師(中央)、永原順子氏(奥)、月ヶ瀬悠次郎代表(右)/撮影:上田成昭幹事
サウジ館職員(左から2人目)からマシュラビーヤについて説明を受ける三宅善信師(中央)、永原順子氏(奥)、月ヶ瀬悠次郎代表(右)/撮影:上田成昭幹事

一方のサウジアラビア館は、次回開催国としての意気込みを明確に示し、空間スケールと演出の厚みが際立ちました。広大な国土と地域の多様性、伝統意匠の紹介に加えて、3Dプリンティングを用いたサンゴ礁再生など具体的な取り組みを提示し、文化とイノベーションの接点をわかりやすく可視化していました。実物素材の迫力ある展示も相まって、現前性の高い体験となりました。

用意された月見団子と万博の月/撮影:上田成昭幹事
用意された月見団子と万博の月/撮影:上田成昭幹事

日が暮れてから、今回の目的である観月を実施しました。三方(三宝)に月見団子を供え、会場内の景観資源を活かせる地点を探りつつ、「大屋根リング」の上層・下層で撮影を行いました。撮影は上田幹事が担当し、植栽された芒を背景として、現代建築の大空間と秋の風物を重ねる構図を試みました。月相をめぐる軽い応答として、月ヶ瀬の「望月の欠けたることもなしと思へば…」に対し、三宅師が「欠けまくってるけどなぁ」と応じ、月ヶ瀬が「『欠けまく』もかしこき……」と返す一幕があり、古典と宗教感が自然に交わる場面となりました。

本件は、閉幕期の国際博覧会という公共空間に、日本の年中行事である観月の作法を小規模に実装する試みでした。各国パビリオンの先端的表現に触れつつ、三方と団子、芒という伝統モチーフを媒介として、国際的な交流の場に静かな文化軸を通すことができました。ご支援くださった関係各位に謝意を表しつつ、本会としては、現代都市空間における伝統行事の更新可能性を確認する機会となったことをここに記し、今後の活動の基盤として位置づけます。


出席者(敬称略)
三宅善信
永原順子

月ヶ瀬悠次郎
上田成昭
記事協力
株式会社レルネット
AIアシスト
本記事の執筆には、体裁の調整や校正などにAIアシスタントを使用しています。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この記事は特別な表記があるものを除いて クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
表記があるものについては、それぞれの権利者にお問い合わせください。