役員の活動/大阪・関西万博訪問記(月ヶ瀬)
公開日時/2025年07月12日

文:月ヶ瀬悠次郎 
2025年7月11日(金)、日本国際連合協会関西本部の企画によるツアーに、同本部理事長・三宅善信先生とともに参加し、大阪・関西万博を訪問する機会を得た。
2025年7月11日(金)、日本国際連合協会関西本部の企画によるツアーに、同本部理事長・三宅善信先生とともに参加し、大阪・関西万博を訪問する機会を得た。
平日にもかかわらず、入場時にはやや列ができるほどの来場者があり、昼頃には会場全体が活気に満ちていた。
まず訪れたのは、国連パビリオンである。
展示は、大きなタッチパネルや3Dマッピングなどの先端技術を活用し、国連の幅広い活動内容を視覚的・体験的に学べる構成となっていた。なかでも印象に残ったのは、途上国における女性の妊娠・出産をめぐる課題に関する展示である。妊娠から出産に至るまでが依然として「命がけ」であるという現実を、統計や当事者の声を交えながら丁寧に紹介していた。
また、私の母校でもある関西学院大学との連携による取り組みも紹介されており、「SNSなどを通じた現代的な女性への暴力(デジタル暴力)」に対する啓発活動が展開されていた。映像や対話的な展示を通じ、加害と被害の構造や背景にある社会課題に目を向ける機会となった。
“United for a Better Future(人類は団結したとき最も強くなる)”という展示のテーマも、かつて関わった劇団のモットーとして提案した“Concordia res parvae crescunt(微力は調和によって大きくなる)”というラテン句を想起させるテーマであり、とても興味深く拝見した。
その後、TECH WORLDとして参加していた台湾のパビリオンも見学した。「台湾」の名称が前面に出ない構成には、政治的な配慮の影響が垣間見え、複雑な思いを抱かざるを得なかったが、展示内容は見応えがあり、特に超高解像度モニターなどの映像技術は、「未来を体験する場」としての万博らしさを十分に感じさせるものであった。
全体として、各国のパビリオンは外観を見るだけでもデザインや文化の多様性が感じられ、視覚的な楽しさにも満ちていた。
とはいえ、会場内の移動距離は長く、炎天下での1万5千〜2万歩のウォーキングは、日頃の運動不足も相まってなかなかの体力勝負となった。それでも、多くの年配の来場者たちが元気に各展示を楽しんでいる様子には励まされるものがあった。万博という場が、世代を超えた交流や学びの機会を提供する公共空間として、確かな意味を持っていることを実感した。
事前には「飲食の価格が高い」「ゴミ箱が少ない」などのネガティブな情報も耳にしていたが、実際には自動販売機が適所に設置されており、価格も許容範囲。ゴミ箱も決して多くはないものの、必要な場所には配置され、清掃も行き届いていた。
久しぶりに文化的な刺激と身体的な疲労が心地よく交錯する、有意義な外出となった。また、同行の上田幹事が重たいカメラを片手に写真をたくさん撮ってくれたので、良い記録・資料が得られた。
芸文会議の活動においても、こうした現場体験を踏まえた議論が、地域と世界、現在と未来をつなぐヒントになることを願っている。
同行の上田幹事による訪問記も合わせてご覧ください。

この記事は特別な表記があるものを除いて クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
表記があるものについては、それぞれの権利者にお問い合わせください。