コラム/引きこもり支援と「居場所」の意義を考える
公開日時/2024年12月11日

文:上田成昭 
2024年12月9日、姫路市総合福祉会館で開催された『相談マルシェ』に参加し、姫路市ひきこもり支援推進事業「ぷちたぷち」の活動報告を聴講しました。当日は「ぷちたぷち」が主催し、活動報告のほかに事例検討や講演などが行われました。
2024年12月9日、姫路市総合福祉会館で開催された『相談マルシェ』に参加し、姫路市ひきこもり支援推進事業「ぷちたぷち」の活動報告を聴講しました。当日は「ぷちたぷち」が主催し、活動報告のほかに事例検討や講演などが行われました。
「ぷちたぷち」は、引きこもり状態にある方々にとって自宅以外の居場所を提供することを目的に活動を行っています。報告では、利用者が活動に参加するきっかけとして、回覧板を通じて知る場合が多いこと、次いで人からの紹介が多いことが紹介されました。また、講座の中で私たちの団体の取り組みも紹介されており、支援の一助になれていることを実感しました。
特に印象的だったのは、引きこもりの状態や原因は一様ではないため、画一的なケアは効果を期待しづらいという話です。「ぷちたぷち」では、利用者一人ひとりの希望に寄り添いながら支援を進めており、就労を必ずしもゴールとはせず、今より少し前に進むことを重視しているとのことでした。この柔軟な姿勢は、支援の在り方について考えさせられるものでした。
このような活動を通じて、引きこもり状態から就労を果たすことだけが解決策ではないと改めて感じました。何らかのきっかけで変化した自分を否定するのではなく、新たな自己を確立することもまた、前向きな選択肢です。そのプロセスには社会的な役割が必要であり、それを見つける場としての居場所が重要であると感じました。
私自身も、自分らしさや生きがいという言葉に向き合いながら日々葛藤しています。他者から見れば、自分らしく見える瞬間もあるかもしれませんが、実際には「まぁやるしかない」と割り切って進んでいるのが現状です。それでも、人から求められる機会を得て、それに応える中で、新たな自分を見つけているように思います。
「ひめじ芸術文化創造会議」として、私たちが関わる支援活動もまた、利用者が停滞している状態から新たな自分を見つける手助けをする役割を担っています。そしてそれは、私たち自身の成長にもつながるものです。協力企画がひとつ終わる度に「これで良かったのか」と悩むこともありますが、これからも議論を重ね、必要とされる限りは支援を続けていきたいと思っています。
今回の『相談マルシェ』での活動報告を通じて、支援の本質とは「こんな感じで生きていてもいいんだ」と伝えることであり、それを実現するには私たち自身がしっかりと生きる姿勢を持つことが必要だと改めて感じました。支援する側とされる側が共に前に進むプロセスを大切にしながら、これからも活動を続けていきたいと思います。
上田幹事は「ぷちたぷち」さんとの協働企画の窓口として、すべての企画を(自身が講師を務める回も含めて)担当しています。

この記事は特別な表記があるものを除いて クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
表記があるものについては、それぞれの権利者にお問い合わせください。