特集/『夢見るWomen's Collection』公演レビュー

公開日時/2024年10月27日

特集/『夢見るWomen's Collection』公演レビュー - メインビジュアル

文:月ヶ瀬悠次郎 月ヶ瀬悠次郎

2024年9月13日(金)および14日(土)、「Women's Collection」の主催公演『夢見るWomen's Collection』が開催された。この度は当会代表月ヶ瀬の代理として加納幹事が観劇、月ヶ瀬代表が制作のサポートをしているこのパフォーマンス集団の魅力を体験する機会となりました。

2024年9月13日(金)および14日(土)、「Women's Collection」の主催公演『夢見るWomen's Collection』が開催された。この度は当会代表月ヶ瀬の代理として加納幹事が観劇、月ヶ瀬代表が制作のサポートをしているこのパフォーマンス集団の魅力を体験する機会となった。

会場となったシアターレストラン「ベロニカ」
会場となったシアターレストラン「ベロニカ」

「Women's Collection」は、主宰の実桜くらら氏が率いる女性だけで構成されたパフォーマンス集団で、「現代の舞台における女性の生き様」をテーマに活動している。構成員は20代から30代の中堅の女性舞台人を中心としており、和洋楽器のミュージシャン、役者、ダンサー、歌手、役者らによる多彩なパフォーマンスが特徴だ。

今回の公演は従来の劇場公演とは異なり、特別な会場で行われた。欧米の古き良きキャバレーを彷彿とさせるシアターレストラン「ベロニカ」(大阪市城東区)は、ナイトライフの雰囲気を味わいながら、テーブル席や後方のボックス席では食事を楽しむことができる会場。当日は、コースかワンプレートのディナーのあとでショーを観るという、いわゆるディナーショー形式で公演が行われた。

ショーの様子
ショーの様子

演目は、クラシック、ジャズ、日本の昭和歌謡、最新の海外ポップスなど、多彩なジャンルが取り入れられており、歌、演奏、ダンスが絶妙に織り交ぜられている。格調高くしっとりと聴かせる演奏、激しいドラムアクションやダンス、客席もつい口ずさんでしまう耳馴染みの良い歌……観客は次々と異なるパフォーマンスに飽きることなくステージに釘付けとなった。特に『リベルタンゴ』『シング・シング・シング』のような、スタンダードで難易度の高い演目は見どころだ。

ショータイム中、出演者らはステージ上にとどまらず客席通路を縦横無尽に駆け巡り、観客との距離を感じさせない演出によって一体感を生み出していた。特に、後方ボックス席には積極的に接しながらパフォーマンスを展開していたようだ。

また、「Women's Collection」の見どころの一つである長いメドレー形式の演目が今回の公演でも取り入れられており、出演者が次々と登場する演出が非常に印象的。5〜6曲を組み合わせたメドレーが2つ披露され、各パフォーマーにしっかりと見せ場が用意され、それぞれのファンにとっても満足度の高い内容だったことだろう。実桜くらら氏をはじめ、出演者たちの気迫あふれる歌声やしなやかなダンスは終始見事で、個々の出演者が輝きながらも、カンパニーとしての調和が保たれていた点も印象深いものだった。

主宰・実桜くらら氏
主宰・実桜くらら氏

「Women's Collection」のステージでは女性の強さ、弱さ、可憐さ、気丈さ、そして愛や生きる喜びが表現されている。そして、今回のテーマである『夢見る』。これらのテーマが、彼女たちの卓越した表現力を通じて観客にしっかりと伝わり、ステージ上のドラマに観客を没入させる力がある。そして「夢は必ず叶います。信じる力と努力さえあれば」と力強く締めくくられ「あなたの夢はなんですか?」と問いかけられて幕を閉じた。

次回公演のフライヤー
次回公演のフライヤー

シアターレストランという特別な舞台で、彼女たちはその技術と表現力を存分に披露し、観客にとって忘れられない一時を提供してくれた。この公演を通じて、「Women's Collection」の次なる挑戦にますます期待が高まった。ぜひ、彼女たちの次なる『夢』を見届けたい。


主宰・実桜くらら氏からのコメント

実桜くらら氏
実桜くらら氏

記事にするにあたって一言コメントをお願いしたところ、溢れんばかりの情熱の籠もったコメントが届いた。以下に、ほとんどノーカットで掲載させていただいた。多忙な中、お時間を割いていただいて感謝に絶えない。

今回のイベントの感想

とにかく燃えてました。『夢見る〜』という可愛いらしいタイトルとは真逆な稽古期間でした。でも、実際に夢を叶えるための努力は壮絶ですから、その両面を今回の舞台で一気に味わえました(笑)

ラストの岸本ゆめかのセリフ「夢は必ず叶います。信じる力と努力さえあれば。あなたの夢はなんですか?」 このセリフを言わずして舞台全体を通してお客様に語りかけたかったんですが、想いが強すぎて「もうセリフにしちゃえ!」となり、〝言葉〟でお伝えしましたが、やってよかったなと今でも思います。

「お芝居はやらない!」と豪語してスタートした「Women's Collection—ういこれ—」ですが、4年目にしてやっちゃいましたね(笑) でも、私の好きな言葉のひとつに「夢は叶うし、夢は変わって良い」があります。最初の夢や目標に縛られて、苦しむなんて本末転倒ですやん? 人類最大の夢と目標は、〝幸せと平和〟だと思う。人はみんな幸せになるために生まれてくるんだから、夢や目標も変わって良いから、自身が頑張れるように・錆びないように・枯れないように……夢や目標を持ち続けて欲しいなと、お客様とキャストに投げかけたかった公演でした。

私も次の、夢・目標・やるべきことが見つかったという意味でも大大大成功と思わせていただいております。

今回のイベントの反響

大人になったら言いにくいというか、あまり声を大にして〝夢は叶う〟は、言わないですもんね。子供に言い聞かせたりはしますが、なかなか大人同士では言い合わないですよね。それを、宣伝の段階から、SNSや個人メールにも書きまくったし、言いまくったので(笑笑)

終わってからの皆様のご感想にいつもは「面白かったよー。良かったよー」だけだったのが、ご自身の夢について書き綴ったものを寄せていただいたりして、泣けるくらい嬉しかったです。本当に。

大人になったら、財力である程度夢を叶えられる人もいるけど(笑) またちょっと違いますよね。泥臭く走り回って汗水流して叶えるタイプの夢について思い出してもらえたりしたのは、凄く嬉しかったな。私もなんだか久しぶりに“青春‼“って感じでした。

『夢見るWomen's Collection』は、これから舞台を重ねていっても、一生忘れられない経験だと思います。

起用の岸本ゆめかについて

朋れい子降板からの代役だったにもかかわらず「『夢見るWomen's Collection』×ゆめか」という奇跡的な組み合わせに、もう、震えました。完璧すぎる。素晴らしい。

そして、セリフが話せるキャスト! 彼女が主役の舞台になり本当に良かった。全てを完結させてくれました。

次回開催への意気込み

次回は2024年12月26・27日『轟くWomen's Collection』です。

『夢見る〜』とは打って変わって力強いタイトルですが、本質は変わらないなぁと創作過程中の今思っています。時間とお金を用意して観に来てくださるお客様のために、最大限以上の頑張りとエネルギーで迎えする。

「Women's Collection—ういこれ—」の名前とキャストのパワーが世の中に〝轟く〟ように、いや、轟かせます!


次回公演情報

公演
轟くWomen's Collection in Beronica
日時
2024年12月26日(木)・27日(金)
会場
総合エンターテイメントダイニング BERONICA
料金
S席14,000円(専用ボックス席・お食事(御膳)付き)
A席11,000円(前方テーブル席・お食事付き)
B席10,000円(テーブル席・お食事付き)
C席5,000円(テーブル席/一部見切れあり)
主催
Women's Collection
お問い合わせ
info@miokurara.net


出席者(敬称略)
加納悠以

実桜くらら
Women's Collection
記事協力
Women's Collection
MTプロジェクト
当会管理外の著作権
写真・演出/MTプロジェクト

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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