文：月ヶ瀬悠次郎

2024年8月13日（火）、姫路市立美術館（姫路市）にて令和６年度の庭園プロジェクト「中谷芙二子＋高谷史郎《白い風景》霧の彫刻 #47769」のプレス向け新作発表会が開催され、月ヶ瀬悠次郎代表、上田成昭幹事、木村章幹事が参加した。

本企画は、姫路市立美術館が2021年より行っている４ヶ年計画「オールひめじ・アーツ＆ライフ・プロジェクト」の一環として開催され、4月27日より一昨年・昨年に引き続き“霧の彫刻家”として世界的に知られるアーティスト中谷芙二子（なかや・ふじこ）氏による作品「 《白い風景 ━ 原初の地球》 霧の彫刻 #47769 Series II」の展示が行われていた。

今秋からはアーティストグループ 「ダムタイプ」のメンバー・高谷史郎（たかたに・しろう）氏を迎え、美しい照明の効果が加わったコラボレーション作品《白い風景》としての展示が夕方から夜にかけて行われる。

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作品名

中谷芙二子＋高谷史郎 《白い風景》霧の彫刻 #47769

会期

2024年9月6日（金）〜12月1日（日）
休館日を除く

入場料

無料

会場

姫路市立美術館 前庭

主催

姫路市立美術館

同館一階ロビーにて、企画説明および名称発表とアーティストの紹介がおこなわれ、プレス関係者および美術館友の会関係者が30人程度集まった。姫路市立美術館館長・不動美里（ふどう・みさと）氏が冒頭に挨拶を行った。

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姫路市立美術館館長・不動美里氏 ／ 挨拶（要約）

酷暑の夏のこのような時間に沢山の方々にお集まりいただいて、感謝申しあげます。そして、世界中を飛び回ってご活躍の中谷芙二子さん、高谷史郎さんに、今日この地に降り立っていただきまして、本当にありがとうございます。

何より長年素晴らしい名作をコラボレーションでお作りなさってこられたこの二人による珠玉の作品が、この姫路市立美術館の庭園に誕生いたします。感無量でございます。

当館は皆さんもご存知の通り、今年で開館41年目を迎えました。日本陸軍の武器庫・被服庫として建てられたこの建物は、軍事的な遺産だとして戦後にＧＨＱから撤去を命じられました。しかし、当時の市長が「ここを戦後民主主義の拠点にする」として姫路市役所の庁舎とし、戦後復興・市民社会の砦として使われてきた歴史がございます。

この建物は来年で建築から120年を迎えます。来年は大阪・関西万博の開催があり、瀬戸内国際芸術祭（トリエンナーレ）の開催年でもあります。そのようなメモリアルな年を迎えるその前夜に、この歴史を携える館に素晴らしい作品が誕生することに、本当に感動をもって、また感謝の気持ちをもってお迎えしたい。皆さんと共にその誕生に立ち会えることを嬉しく思います。

私の尊敬する詩人・美術評論家の建畠晢（たてはた・あきら）氏は「（美術館は）緩慢なる市民革命の場」といいました。姫路市立美術館は、まさにそれを体現する場でございます。世界遺産姫路城の下で、歴史ある文化遺産でもある美術館、そしてその美しい庭園に、その「緩慢なる市民革命の場」に最もふさわしい奇跡のようなコラボレーションの作品であると確信いたします。本当にありがとうございました。

これから、みなさんとともにその作品の誕生に立ち会うことになります。一人でも多くの市民の皆様、世界中の人々にみて、感じて、そして楽しんでいただけることを願っています。

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フォトセッション＆インタビュー（要約／敬称略）

中谷芙二子白い姫路城、美術館の建物、そして庭園とのコラボレーションが美しく、霧の新しい表現が生まれて嬉しい。

高谷史郎霧をアートとして用いるメディア・アートの偉大な先輩と仕事ができたことを嬉しく思う。霧をどう見せるかということを念頭に照明デザインを考えたが、霧の上に城が浮かぶような出来栄えが望外な美しさで感動した。

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