令和6年 年始のご挨拶

公開日時 : 2024年01月03日

文:月ヶ瀬悠次郎 月ヶ瀬悠次郎

年始早々の能登半島地震。現在も続く余震の恐怖に、多くの被災者が苦しんでおられます。一日も早くその苦しみが解かれ、明るい暮らしが戻ることを心から願います。

ヒューマン・タッチ / 触れ合いと人間らしさの年に

年始早々の能登半島地震。現在も続く余震の恐怖に、多くの被災者が苦しんでおられます。一日も早くその苦しみが解かれ、明るい暮らしが戻ることを心から願います。

さて、生成型AIが現代社会を席巻し、人々の生活を一変させています。創造的産業においても例外ではなく、わたしたちは「人が手ずから作ること」の意味を問われています。人間らしい創造性とは何かが正面から問われているのです。

思うに、それはただ歌を歌うことでもなく、それはただ絵を描くことでもなく、それはただ催事を開くことでもなく、それはただ建物を建てることでもなく、それはただ道路を敷くことでもなく……

人間らしさとは「すること」ではなく、それを「しようと思うこと」。ある種の衝動であり、その衝動は必ず他者への愛に裏付けられていなくてはなりません。すなわち「愛する他の誰かのためにそれをしようと、したいと思うこと」に人が持つべき創造性の本質があるように思います。

いまコロナ禍は過ぎ去り、人の触れ合いを妨げるものはありません。新年は人間らしい(ヒューマン・タッチな)創造性がすべての人の心に宿り、優しく穏やかで温かな社会が実現されますよう、お祈り申し上げます。

令和6年 1月3日     
ひめじ芸術文化創造会議
月ヶ瀬悠次郎



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