役員の活動/特別企画『みゃくみゃくとつなぐ展~万博とひらく未来~』への訪問

公開日時/2026年04月13日

役員の活動/特別企画『みゃくみゃくとつなぐ展~万博とひらく未来~』への訪問 - メインビジュアル

文:モリチエコ モリチエコ

2026年4月6日(月)、東京・お台場の日本科学未来館で開催の特別企画『みゃくみゃくとつなぐ展~万博とひらく未来~』を訪問した。本稿は、同展を訪れたモリチエコ幹事による視察記録である。

2026年4月6日(月)、東京・お台場の日本科学未来館で開催の特別企画『みゃくみゃくとつなぐ展~万博とひらく未来~』を訪問した。本稿は、同展を訪れたモリチエコ幹事による視察記録である。なお、モリチエコ幹事は前回のレポート(役員の活動/成果発表会『GUNDAM OPEN INNOVATION 2021-2025 ~GOI PROJECT REPORT~』)に引き続きの、日本科学未来館来訪となった。


大阪・関西万博が閉会し早半年が経った。184日間行われ、延べ2900万人※1の来場者(関係者を含む)が「いのち輝く未来社会」の壮大な実験の一員となった。その体験は、さまざまな形で個々の記憶の中に残り、今なお、行動や創作に影響を与えているのではないだろうか。

※1 大阪・関西万博公式サイトより「データから振り返る大阪・関西万博」
https://www.expo2025.or.jp/expo_data/

展示会のメインビジュアル
展示会のメインビジュアル

そうした広がりを現在進行形で捉えるために、アフター万博企画第一弾として開かれた日本科学未来館主催の『みゃくみゃくとつなぐ展~万博とひらく未来~』(東京・お台場)を訪れた。


「ジオ・コスモス」と「こみゃく」

ジオコスモスとこみゃくたちの展示風景
ジオコスモスとこみゃくたちの展示風景

展示会場中央には、万博期間中に一般市民によって制作された二次創作の「こみゃく」がまとまって配置されていた。その真上には、未来館の象徴である「ジオ・コスモス」が位置している。

圧倒的なスケールを持つ球体とこみゃくたちが同時に視界に入り、両者が並存する空間が成立していた。

市民が共創した多様な作品たちは、それぞれ自由でありながら、全体として一貫性を感じ取ることができた。


「万博会場」の再現

本展示会オリジナルの記念スタンプ
本展示会オリジナルの記念スタンプ

各所にはスピーカーが分散して設置され、万博で使用された「サウンドスケープ」が流れていた。音が空間全体に広がることで、万博会場を訪れていない人にも当時の空気感に触れることができる構成となっていた。

また、本展示会においても「スタンプ台」が継承されていた。来場者は思い思いに手帳やノートに記念スタンプを押していた。記録としてはデジタルで代替可能であるにもかかわらず、あえて手を動かし、紙媒体に残す行為が選ばれている。こうした行動は、展示体験が単なる情報の取得ではなく、「その場にいた」という実感を伴って成立していることを示している。デジタルとアナログが同一空間に共存する中で、身体を介した記録の価値が維持されている構造がうかがえた。


主催者である日本科学未来館に、本展示に関する来場者の反応や企画意図について問い合わせたところ、広報担当の方に快くご回答いただいた。


質問1.現在会期中盤ですが、これまでの来場者の反応の中で、印象に残っているものがあればお聞かせください。

話題となった最先端の科学技術展示を目当てにいらっしゃる方のほか、万博での思い出を改めてかみしめたいという方や、万博のデザインやこみゃくに思い入れのある方など、多様な方がご来場くださいました。


質問2.本展示において、特に注力された点やこだわりについてお聞かせください。

こだわりはたくさんありますが、特に万博のデザインシステムに携われたクリエイター・引地耕太氏に展示のクリエイティブデザインやグラフィックデザインをお願いしたことや、万博会場のサウンドスケープを再現したことなどが挙げられます。まるで、万博の会場に足を踏み入れたかのようだとの感想もいただきました。


質問3.万博の理念や取り組みが、今後の未来社会にどのような影響を与えるとお考えかお聞かせください。

たくさんの影響はあると思いますが、未来館としては、今回のように一般市民が万博を自分ごととしてとらえ、積極的に関与した現象は、新たな公共性のあり方として共鳴する部分が多くありました。その姿勢を学び、レガシーとして引き継いでいきたいと考えています。


循環する万博体験

本展示を通じて明らかになったのは、万博の体験が単発的な出来事として完結するものではなく、時間の経過とともに他の経験や場と結びつきながら再編成され、循環していく性質を持つという点である。

体験の機会は受動的に消費されるのではなく、自ら関わり、選び取っていくものへと変わりつつある。その積み重ねは、日常生活の中での感じ方や捉とらえ方を変え、いわゆる「心の豊かさ」として現れていくのではないだろうか。

幼少期から、物にもいのちが宿っているという感覚を自然なものとして受け取ってきた。万博で触れた数々の展示や空間は、まさにそれを呼び起こす機会となった。

「八百万やおよろずのいのち」※2という言葉が示すように、あらゆるものに価値や存在を見出す視点は、本来の人間らしさを表しているように感じる。テクノロジーを生み出しているのも結局は人間だ。

万博の体験は、かけがえのない「資産」となり、次世代へと引き継がれてゆくだろう。

※2 EXPO WORLDs - 大阪・関西万博 OPEN DESIGN PROJECT
https://expoworlds.jp/ja/


参考サイト

大阪・関西万博公式サイト
https://www.expo2025.or.jp/

日本科学未来館
https://www.miraikan.jst.go.jp/

参考資料

ブレーン2月号『万博 デザインシステム大解剖 拡大版』(株式会社宣伝会議)

日本科学未来館『みゃくみゃくとつなぐ~万博とひらく未来~』
https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202602034396.html


出席者(敬称略)
モリチエコ
記事協力
日本科学未来館

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